私が協力隊で発展途上国へいこうと決心したのは大学3年生の頃。
それまでは漠然と発展途上国において教育分野で関わりたいと思っていただけだった。
でも、その漠然とした想いも結構強いものだったと思う。
そこで、今回は私が発展途上国や教育に関心をもちはじめた頃のことを書きたいと思う。
昔から飢餓や紛争について考えることがあり、平和な世界をつくりたいということを私は思っていたが、
それはあくまでも思うだけだった。
教育分野で自分が関わりたいそう考えるようになったのは高校生の時のことである。
英語の教科書で寺子屋運動に関する記事を読んだことが1つのきっかけだった。
文字が読めないために騙されて契約書にサインをして土地を取られてしまった人。
文字が読めないために農薬を誤って子どもに飲ませてしまった人。
教育を受けられないために貧困の悪循環に陥ってしまっている人。
識字教育を行うことによって彼らの生活が改善されるという文章に私は「教育が大切なんだ!!」
と思った。
ちょうどそんな時、TVで一つの物語を見た。
それは戦時中の話である。
あるアメリカ兵が負傷して見知らぬ島にたどり着いた。
そのアメリカ兵に出会った島の少年は島の生活を危険にさらす兵士であるにも関わらず優しく介抱をした。
アメリカ兵は青年と仲良くなり、ある時、こんな質問をした。
「君は将来何になりたいの?」と。
その時、彼は「僕らはこの村で生まれこの村で生活していくだけだから特になりたいものなんて・・・。」と答えた。
そして、終戦をむかえアメリカ兵は帰国した。
それから数年後、その兵士はその島に学校を建てた。
その少年に夢を与えるため。
少年はその学校を卒業し、今では校長先生となって島での教育に力を注いでいるとのことだった。
私はこの物語を見て「教育は夢を与えるんだ」と思った。
今はこれらの活動を批判的に見る自分もいるが、その時は「教育」ってすごいと思うばかりだったし、
その分野で発展途上国の人々にかかわりたいとすごく思った。
そして、いまだに私の中で「教育」と「発展途上国の生活や人々」はこだわりになっている。